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出生率の低下

出生率の低下の嘘

国勢調査のあるなしで変わる算出方法

少子化問題が叫ばれる中、合計特殊出生率がどんどん下がっている我が国、日本。

厚生労働省の発表によれば、1971〜1974年の第二次ベビーブームでは2以上だった出生率が、2012年では、1.41まで下がっている。

2015、2016年では微増したが、近年この算出方法に疑問符がついている。

まず、合計特殊出生率というものは、簡単に言えば、15〜49歳の全女性人口で出生数を割ったものである。

東北大学の吉田浩教授の研究チームは、独自算出方式によるデータを発表した。

厚生労働省の発表では、2010年から2011年にかけて、37都道府県で出生率の低下が見られたが、吉田教授の算出方法では、39の都道府県で上昇、または横ばいであった。

なぜこのようなことが起こったのであろうか。

吉田教授は、厚生労働省の出生率を算出するための分母のカウントの仕方に問題があったと指摘する。

厚生労働省は2010年など、国勢調査のあった年は日本人の女性人口のデータを用いているのに対し、国勢調査のない年には日本国籍を持つ外国人を含めた総人口のデータを用いていた。

海外から移住して日本国籍をとった女性はカウントされているのに対し、その子供はカウントされていないということになる。

これでは、国勢調査のない年とある年では大きく出生率が変わってしまう。

厚生労働省のデータは、総務省のデータをもとにしており、総務省では、過去のデータと比較できなくなるため、算出方法を帰るのは難しいと主張している。

いずれにせよ、この問題を解決しないまま、出生率が下がっているなどと簡単にいうのは早計なことだろう。

厚生労働省と吉田教授の合計特殊出生率の比較

以下の図を見れば分かるように、厚生労働省の結果では全てマイナスを示しているが、吉田教授の結果は横ばいか微増であるのだ。

()内の数字は、対前年比増減を表す。

都道府県 厚生労働省 吉田教授
北海道 1.25(-0.01) 1.26(-0.00)
東京都 1.06(-0.06) 1.12(0.00)
神奈川県 1.27(-0.04) 1.13(0.00)
愛知県 1.46(-0.06) 1.53(0.01)
大阪府 1.30(-0.03) 1.33(0.00)
福岡県 1.42(-0.02) 1.44(0.00)