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魚を食べて長寿実現

魚を食べて長寿実現の嘘

都合の悪いデータはカットする

日本人は世界でも長寿国として知られているが、その根拠が魚をよく食べる国民であるからという話を聞いたことがあるだろう。

しかし、これもまゆつばな話なのである。

水産庁の発表した食用魚介類供給量と平均寿命の関係を表したグラフがある。

このグラフの真ん中を通る緩やかな右肩上がりの線によって、食用魚介類供給量の多い国ほど平均寿命が長いと思ってしまうが、実はこの線がどのような値を示す線なのか全く明示されていないのである。

また、水産庁の発表しているデータには、1人当たりの食用魚介類供給量を示すデータもある。

それによると、日本人は1人当たり1年で約56kgの消費量を誇り、これは世界でもトップクラスである。

しかし、このデータのTOP10に入る国のうち、マレーシア、フィリピン、タイの3国は、一番先に挙げたグラフの中には入っていない。

この3国の平均寿命を調べてみると、2014年の世界銀行のデータではマレーシアが75歳、フィリピンは68歳、タイは74歳となっている。

つまり、この3国はグラフの中央下あたりに位置することになる。

フィリピンに至っては、グラフに図示できない位置になる。

さて、このグラフからGDPの高い国、アメリカ、日本、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ、スペインなどを抜き出してみると、いずれも平均寿命は80歳前後である。

つまり、GDPの高い先進国では医療などが発達しているため、平均寿命が高いということになるのではないだろうか。

このように見ていくと「魚を食べれば寿命が伸びる」というのも統計グラフを利用した水産庁のイメージ戦略に過ぎないと分かる。