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心理テストで深層心理判明

心理テストで深層心理判明の嘘

心理テストと聞けば、ついテストしてみたくなるのが人間である。

きっとあなたも今日までに一度は心理テストをやったことがあるだろう。

女性
女性
私そういうの大好きよ!
うた
うた
心理テストって面白いわよね。

心理テストの謳い文句として「この心理テストであなたの深層心理が分かる」などと、しばしば抜かしているのを目にするだろう。

しかし、心理テストであなたの深層心理など分からないのである。

そのことについて今回は、あなたにお話ししていく。

きよら
きよら
心理テストのタネ明かしといこう。

バーナム効果&確証バイアスの合わせワザ

あなたは動物たちを連れ出して旅をしています。牛、馬、羊、猿、虎のうち手放す順番はどれからになりますか?

あなたはこのような心理テストをご存知だろうか?

この心理テストは…

仕事
恋人
子供
プライド

以上を表し、捨てる順番でその人が何を大事にしているかが分かるそうだ。

女性
女性
へぇ〜そんなことが分かるんだ。
きよら
きよら
いや…少し落ち着いて下さい。

例えば、牛乳や肉となる牛は食事の象徴、暖かさで柔らかな羊は伴侶の象徴などともっともらしい説明がつく。

しかし、このような心理テストは、別に人間の深層心理を表すものではない。

女性
女性
えっ!?違うの?
きよら
きよら
手品と一緒でタネがあるんですね。

これには『バーナム効果』という巧妙な心理テクニックが使われている。

1956年にアメリカのポール・ミールという心理学者が、興行師バーナムの「誰にでも当てはまる要点というものがある」という言葉にちなんでバーナム効果は名付けられたとされている。

誰にでも当てはまるような一般的な記述を、自分だけ当てはまるように感じてしまう心理効果、これがバーナム効果である。

それを踏まえた上で、先ほどの心理テストの答えをみると、どの答えも納得してしまいそうな内容ばかりであることが分かる。

なぜなら、この5つの項目はどれも多くの人間にとって重要なものだからである。

もちろん、恋人や子供がいないなど現状とは異なる場合もきっとあるだろう。

しかし、そのような場合、多くの人はその結果を忘れてしまい、自分が納得できる結果の場合だけが強く記憶に残るのである。

なぜなら人とは、常に自分が見たいものばかり見てしまうという心理を持った生き物だからである。

このように既存の価値観を肯定するような情報ばかりを記憶してしまう現象を、心理学では『確証バイアス』という。

心理テストの例でいえば、自分はプライドが高いと思い、それを良いことだと思っている人が、虎を最後まで残すという結果を得たら、やはりそのことが強く記憶に残るのである。

バーナム効果

バーナム効果とは、誰にでも該当するような曖昧な記述を、自分だけに当てはまるものだと捉えてしまう現象。

例えば、心理テストなんかで、「あなたにはロマンチストな一面があります」といった具合にバーナム効果は使用されるのである。

確証バイアス

確証バイアスとは、自分の既存の価値観を肯定する情報ばかりを集めてしまう現象。

例えば、心理テストなんかで、自分のプライドの高さを自覚し、それを良いことだと思っている人に対して『プライドが高い』という結果が出た場合、当人の記憶に強く残るのである。

バーナム効果・確証バイアス、これら2つの心理効果によって、心理テストの結果を自分の深層心理の現れだと、人は思ってしまう。

女性
女性
言われてみれば確かにそうだわ…。

バーナム効果の検証の果て

心理テストの中心である『バーナム効果』を検証したのは、アメリカの心理学者バートラム・フォアである。

1948年、フォアは学生たちを集め、とある実験をした。

まず彼は学生たちに興味診断テストを実施し、後日、その結果を手渡した。

そして、学生たちにテストの結果がどの程度自分に当てはまっているか、「全く当てはまらない」から「すごく当てはまる」までの5段階で回答させた。

しかし、実はフォアが渡した結果は、全て同じ内容のものであり、その内容はテストとは何の関係もない占い雑誌から無作為に選んだ13の文章だった。

例えば、「あなたは人に好かれ、尊敬されたいという欲求があります」「自分自身を批判する傾向があります」といったものであった。

その結果、クラス全員の平均点は4.26という高いものであった。

それらしいテストを受けた後であれば、それと何の関係もない占い雑誌の文章であるにも関わらず、数多くの学生がテストの結果は自分に当てはまると思い込んでしまうことが判明した。

この効果は特に、被験者の精神が弱っていたり、被験者が診断者の権威を感じ、信じ込んでいた場合に効果絶大とされ、詐欺勧誘などにも乱用されている心理テクニックである。

男性
男性
用心しないといかんな。

更に、医学の分野でも簡単な実験でこの効果が証明された。

学生の毛髪を調べ、その結果として「あなたは時々非常に疲れたと感じるでしょう」「あなたは時々ある食べ物を無性に欲しくなるでしょう」など全員に全く同じ適当な文章を渡して、同様に当てはまる度合いを答えさせた。

すると60%以上の学生が多くの文章が自分に当てはまると答えた。

心理テストや占いの類は大概がそうであるが、ほとんどの人は自分の結果にしか注目しないのだ。

もしも今度あなたが心理テストをやってみることがあれば、自分以外の結果に注目してみると面白いかもしれない。

仮に、それが自分の結果であったらと想定してみれば、それもまた当たっていると感じられる文章になっているはずだからである。

また時には、自分の結果が違っていると感じることもあるだろう。

しかし、そんな時、人はすぐに忘れてしまうものである。

自らが信じている自分の性質と心理テストの結果が合致した時、『確証バイアス』によってそれが強く記憶に残っていくのだ。

うた
うた
タネを明かせば簡単なことね。

ロールシャッハ・テスト

被験者にインクの染みを見せて何に見えるかを問い、その答えから深層心理を探るロールシャッハ・テスト。

実はこのテストもだと実証されている。

1984年に3名の著名な心理学者を招き、ある被験者のロールシャッハ・テストの結果から被験者の人物像を類推させたのだが、まるで間違っていたのである。

きよら
きよら
嘘ばっかりだな。